Hotel Silk Road Bamiyan Afghanistan

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バーミヤンガイドバーミヤンガイド

バーミヤンは標高2,500mにある東西に長い渓谷で、北にはヒンドゥークシュの支脈であるコーイ・ホジャガール山脈を、南にはコーイ・ババ山脈を望む盆地になっています。4月~10月ごろまでは過ごしやすい気候でバーミヤン滞在には適した季節と言えます。6月になると多種多様な高山植物が観察され、色とりどりの野花が咲き乱れます。10月になるとバーミヤン谷のポプラ並木が黄色く色づき始めやがて落葉が始ります。11月を迎えるとバーミヤンは冬の訪れとともに雪が降り初めます。


バーミヤンのみどころ

バーミヤンは古来シルクロードの要衝として発展した隊商都市で、西から東から数々のキャラバンが、旅の途中にバーミヤンを訪れました。北はバルフ、南はガズニ、カンダハール、東はカブール、ジャララバード、西にはヘラートへの道が続いていました。仏教時代の商人たちは、旅の安全を祈願しバーミヤンにお布施を行いました。バーミヤンの2体の大仏は、そんなバーミヤンの栄華を今に残す遺産となっています。残念ながら2001年、旧政権タリバンの蛮行により、大仏は破壊されてしまいました。

バーミヤンには仏教時代の遺跡だけでなく、中世・イスラム期の遺跡、そして美しい自然の残された渓谷やバンデ・アミールの湖など、数々のみどころがあります。是非、バーミヤンの壮大な歴史と自然の美しさを体験してみてください。

尚、バーミヤン石窟、シャーレ・ゾハーク、シャーレ・ゴルゴラの3箇所は入場券が必要で、西大仏付近にある事務所にてチケットを購入します。1日有効の共通チケットで7ドル。違う日にこの3箇所を訪問する場合は再びチケットを購入なくてはなりません。また、2011年5月現在、バーミヤンにおける地雷除去はほぼ終了していますが、旧地雷設置地域をむやみに歩くのは避けたほうが良いでしょう。




バーミヤン石窟 Bamiyan Caves

バーミヤン石窟はバーミヤン谷の北側の絶壁に長さ1,300mにわたって約750の石窟が造営された石窟群で、その東西に2001年、タリバンによって破壊された西大仏(高さ55m)、東大仏(高さ38m)があります。2003年には「バーミヤン渓谷の文化的景観と考古学遺跡群」としてユネスコの世界遺産に登録されました。現在もユネスコや各国の考古隊により遺跡の修復・保存作業が進められており、新しい発見も続いています。
バーミヤン東・西大仏の周辺の石窟は一部入場可能となっており、残された壁画の一部を見学することができます。標高2500mで上り下りを繰り返しますので、歩きやすい靴にリュックでおでかけください。
※入場券(共通券1日7ドルが必要です)


バーミヤン石窟の全景
長さ1,300mにわたって約750の石窟が造営された石窟群全景。バーミヤンの丘より


東大仏 東大仏

東大仏

38mの立像は破壊されましたが、西側テラスの石窟には壁画がわずかながら残されています。また、ラテルネンデッケやヴォールト、スキンチアーチの天井装飾も残されています。 細い通路をたどって、東側入り口から東大仏頭部を越えて西側へ抜けることができます。


西大仏

見学できる壁画などはありませんが、西側斜面から丘を登り、西大仏の頭部分に入ることができます。


シャーレ・ゾハーク Shahr-i-Zohak

バーミヤンの町の東17キロのバーミヤン川とカル川の合流地点にある要塞跡。現在の砦の跡は12世紀のシャンサバニ王朝時代(チンギス・ハン侵攻時)のものとされますが、実際には「天然の要塞」として6世紀には利用されていました。仏教時代の跡も残されており、近代の内戦でも利用され最近まで地雷が残っていました。
カブールからシバール峠を越えて陸路で到着する人々にとって、バーミヤン渓谷の入り口に位置するこの砦は最初に見る「記念碑」。夕日を浴びたシャーレ・ゾハークは赤く輝き、レッド・シティー「赤い町」の別名を持ちます。砦の頂上からはカル川沿いに延びる美しい渓谷が展望できます。
※入場券(共通券1日7ドルが必要です)

シャーレ・ゴルゴラ

シャーレ・ゴルゴラ Shahr-i-Gholghola

「亡霊の叫ぶ町」と呼ばれる砦の廃墟跡。12世紀のバーミヤンでは、ゴール朝を引くシャンサバニ王朝が栄えていましが、1221年のチンギス・ハン軍の襲来により「死の町」と化しました。そのときの虐殺される叫び声が、この砦の名前、「叫びの町」の由来です。砦の上からはバーミヤンの谷が一望できるパノラマビューポイントです。
※入場券(共通券1日7ドルが必要です)


フォラディ石窟 Foladi Caves

バーミヤン盆地の西側を流れるフォラディ川に沿って造営された約50の窟群。内戦中に破壊が進みましたが、現在も素晴らしいラテルネンデッケなどの天井装飾を見ることができます。


カクラク石窟

カクラク石窟 Kakrak Caves

町の南東6Km、バーミヤン谷の東側を流れるカクラク川に沿って造営された石窟群。フランスのギメ博物館やカブール博物館に保管されているマンダラを思わせる赤を基調とした有名な壁画が出土した石窟です。高さ6.4mの仏陀立像がありましたが、2001年、2体の大仏とともに旧政権タリバンによって破壊されました。石窟群の上にはイスラム時代の望楼跡も見られます。現在石窟には、残念ながら何も残されていません。



龍の谷 Dragon Valley

バーミヤンの南西9Km。伝説では、村の乙女が龍の生贄になろうというころを、勇者(ハズラ ット・アリ)が龍に立ち向かい、これを二つに切り裂きました。龍は後悔し涙を流ました。その龍の裂けた背がこの「龍の谷」で、”涙”は鉱泉として今も流れています。谷の入り口はイランからの帰還難民の新興住宅街を形成しています。


バンデ・アミール Band-i-Amir

バーミヤンより西へ75km。緩やかな起伏の丘陵地帯の道路(一部未舗装)を走ります。標高約3,000m大地に忽然と現われる湖沼群。バーミヤンから、美しいシャヒダーンの峠(約3,300m)を越えて行き、夏には、緑の草原に映える美しい高山植物や放牧の景色も見られます。
 バンデ・アミールは「砂漠の真珠」とも例えられるほど美しく、中心の湖バンデ・ハイバットを中心に、最大のバンデ・ズルフィカール、バンデ・プディナ、バンデ・パニール、バンデ・グラマーンの5つの湖から構成されます(バンデ・カムバールはほとんど干上がっています)。バンデ・ハイバットのほとりにはイスラムの預言者、ハズラット・アリが一夜を過ごした場所として聖地になっており、この湖へ巡礼に訪れる人々が絶えません。

※入場券(車輌1台につき100Af)が必要です。

バンデ・ハイバット
バンデ・ハイバット
バンデ・ハイバット
バンデ・ハイバット


バンデ・パニール
バンデ・パニール
上からバンデ・ズルフィカール、バンデ・プディナ
上からバンデ・ズルフィカール、バンデ・プディナ


まさに“ラピスラズリ・ブルー”に輝くバンデ・アミールの美しさは是非、実際に行って確かめてみてください。晴れた日には真っ青な湖の景色が広がります。シルクロード・バーミヤンでは、車の手配やピクニック(お弁当)も手配させていただきます。